香原料「沈香」
いかがお過ごしですか?
今回はお香の原料の一つで、沈香について学んでいきましょう。
「じんこう」と読みます。
インドから東南アジアに産するチンチョウゲ科アキラリア属・ゴリスチラス属の常緑高木に、病気や傷ができた時、それを癒すため樹脂が集まります。それを沈着凝集と呼び、胞子やバクテリアの働きによって成分が変質し、樹脂が形成・熟成され、香りを放つようになったものが沈香です。
香水の世界ではアガーウッドや、比較的長い間流行していた Oud(ウード)ともいいます。多分、いまだに根強い人気だと思います。
常温ではあまり香りませんが、加熱すると幽玄な香りを発します。鎮静効果に優れていると言われています。
20 年かかって成木になり、沈着凝集から沈香になるまでの工程に 50 年を要します。
高品質な沈香には 100~150 年かかるといわれています。最高級品は伽羅(きゃら)と呼ばれ、ベトナムの中南部のみで採取できます。
属性部位:樹脂
産地:インドネシア、マレーシア、ベトナム、タイ、ラオス、カンボジア、アッサム地方、海南島
香りの特徴:ツンとする